ようやく秋らしい時候となりました。恒例のハンギングバスケット展も今年で42回目を迎えました。会期は10月2日(火)~14日(日)、搬入日は台風の心配をしていましたが、幸い徒労に終わりました。 80点あまりの作品が出展され、ひとつ、ひとつの作品を見ていると、出展者のみなさんがアイデアやセンスなどを凝縮し、丹精をこめて育てて作り上げられた、その声が聞こえそうです。
審査員を唸らせる、どうしてこんなにセンスの良い仕上がりにできたのか?出展者のお話を聞き、その裏側にある材料調達、数々の経験、協力体制などのエネルギー、そして無数のストーリーがあることがわかりました。 この場をお借りしまして出展者、審査員の皆さまにお礼申しあげます。入賞作品の多くは、植物の組み合わせが適切で、生育状況も良いものです。そして心に残る何かがあります。
先日、兵庫県ではガーデンコンペ・ひょうごが明石公園で9月22日~30日まで開催され、ハンギ ングバスケットや額縁型プランター、寄せ植えなどの部門で300点以上の出展が、とても人気がありました。私も審査に加わりましたが、ここでも入賞作品 は、前記の基準に近く、風情のあるものが選ばれました。
ハンギングバスケットはヨーロッパ生まれの日本育ちで、1990年頃に茨木市の伊藤商事の 伊藤孝巳氏によって、世界初のスリット式ハンギングバスケット公開され、鉢の色が白色、茶色だったので、私も濃緑のものの製作をお願いしたことがありまし た。スリット式ハンギングバスケットの登場によって、それからとても簡単にバスケットづくりが楽しめるようになり、ファンが急増、今では日本ハンギングバスケット協会の活動も盛んに行われています。
伊藤氏のご尽力で、いちはやく始まった咲くやこの花館のハンギングバスケットの展示ですが、今や世界的に見ても作品のレベルが高く素晴らしい、生きた芸 術作品展と成長しました。咲くやこの花館の展示イベントでも21年の歴史を持つハンギングバスケット展を是非、お楽しみください。