名誉館長の部屋

咲くやこの花館でクリスマスの原点を

2012.12.12

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咲くやこの花館では12月24日まで、クリスマスにまつわる植物」の展示を行っています。クリスマスはベツレヘムの馬小屋でイエス キリストが誕生されたのを祝う日です。星の導きで3人の博士がお祝いに駆けつけました。ここから「クリスマスにまつわる植物」の登場となります。「冬だからクリスマスローズをお祝いに!」ではありません。

  聖書をひも解くと「マタイによる福音書」に黄金、乳香、没薬を持参したとあります。ニュウコウ(乳香)もモツヤク (没薬)もカンラン科(キャベツを甘藍、東洋ランに寒蘭がありますがここでは関係ありません)の植物でソマリア辺りからアフリカの中部にかけて、またイン ドの乾燥地に多種類が見られます。これらの植物を傷つけると樹脂が出てきます。その樹脂をとる権利を保障されている地元のベドウィン族が採取するのです が、昔は運搬も困難という事から「黄金」並みの価値とされていました。これらの樹脂は今もカトリック教会,コプト教会、ギリシャ正教会などで、焚かれ、で る香りで神聖な雰囲気を作っています。モツヤクの樹脂はオリーブ油と混ぜてミイラに塗って使われたことでも有名です。モツヤクの仲間の鉢植えをご覧になれ ますし、1日3回モツヤク、ニュウコウの香りを味わっていただけます。

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関連する植物としてヤドリギ,セイヨウヒイラギ、クリスマスローズ、多品種のポインセチア、クリスマスベゴニア、クリス マスカクタス、クリスマスベル、クリスマスブッシュなどが、また、ドイツ、スウェーデン、ハワイの現地のオーナメントによるツリーなどもお楽しみいただけ ます。
本館の暖かいフラワーホールの中でサンタのいる小屋を境に、温暖な地域のクリスマスとそして雪国の寒い地域のクリスマスが分かれているのに気づかれるでしょう。年の瀬の忙しい時期に突入しますが、咲くやオリジナルのカレンダーのプレゼントも用意していますのでどうぞお越し下さい。

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