1月19日、ブータンからのドルジェ ジャンべイさんとブータンハウスの西岡里子さん他の皆様が訪ねて下さいました。2006年3~4月に当館で開催した「ヒマラヤから雲南までー花と人々」展のためにご尽力いただいた皆様です。
西岡里子さんはご主人西岡京治さんと長年にわたりブータンでの農業指導や文化交流に勤められた方で す。京治さんは、ブータン国王から「最高に優れた人」の意である「ダショーニシオカ」の称号を与えられ、お亡くなりになったときは、ブータン政府によって 国葬が執り行われたほどの方です。その活動は、日本の道徳の教科書でも紹介されています。今回来日されたジャンベイさんは、そんな西岡京治さんから指導を 受けられたひとりです。
私がロンドンから山野草を調べながら、全欧州、トルコ、イラン、アフガニスタン、パキスタン、インドカシミール、ネパール、シッキムまで180日間か けてオーバーランドをした際、親友のシッキムの植物研究者のアレンジで、西岡さんが仕事をされていたブータンへも寄せて頂く予定でしたが、ブータン国王の 突然の死去で、喪に服す事になった思い出があります。キャンピングカーを日本に船積みするため、カルカッタ(現在コルカタ)に滞在中、幸いにも西岡京治さ んにお会いすることができました。1973年の秋の事でそれが最初で最後になりました。献身的な素晴らしい方でした。
西岡里子さんのコーディネイトのおかげで、実現できた当館での「ヒマラヤから雲南までー花と人々」展では、ジャンべイさ ん夫妻、里子さんには長期にわたり当館で仕事をしていただきました。今回は西宮市の有志の方々の招きで、ジャンベイさんは日本国内の植物関係機関での勉強 にみえました。今年1月1日に、テレビ東京系列の番組「日本無名偉人伝-ブータンを世界一幸せにした日本人」の映像の中にジャンベイさんが登場しましたが、今回、「幸せの王国」からの本物のジャンベイさんや、西岡さん達にお会いできて、新年早々幸先のよいひとときでした。また、ヒマラヤの植物と人々を紹介した展示会を開きたいものです。