2016.05.13
今、最も人に愛されている植物といえばバラと言えるのではないでしょうか。紀元前からペルシャ人が盛んに栽培していたロサ・ダルマティカや12世紀頃からイギリスで栽培されていたロサ・ガリカ・オフィキナリスは今も香水の原料として重要な位置を占めています。
一方、東に目を向けると四川省などに分布する四季咲き(日本では春、秋の二季、涼しい地域では春~秋の三季咲き)の性質をもつコウシンバラやロサ・ギガンティアも中国では長く栽培されてきましたが、ヨーロッパに紹介されたのが18世紀の終わり頃からです。これらも上品な香りをもちます。世界のバラが揃ったヨーロッパではこれらの原種を交配させ、花の色、姿、香りそしてクライマーやシュラブなど姿の違うものを次々と作出してきました。そんな中でバラの香りは花とともに愛され続けてきました。
当館ではバラの事始めのような、原種のバラが開花すると高山植物室で展示をしています。その中には上記のような香りで有名なバラも含まれています。
本日、13日に始まった咲くやこの花館の「大阪ばら祭り2016」でも香りのある園芸品種のバラコーナーで多くの皆さんが楽しまれています。