名誉館長の部屋

食虫植物の展示に人気

2016.07.11

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    ネペンテス・アンプラリア

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    ネペンテス・グラキリス(マレーシアの道ばた、この後草刈りの人が刈っていった)

食虫植物、多くの人たちを惹きつけるその魅力は何でしょうか?「植物が虫に食べられることはよくあることですが、これとは逆に虫が植物に食べられること?」、「ハエトリソウは6本ある感覚毛の内2本以上または2回以上触れると、ジャスモン酸グルコシドが十分にでて捕虫葉を閉じるそのスピードと巧みさ?」など人により食虫植物に惹きつけられ、捕らわれるきっかけは違います。

食虫植物は養分の少ない場所で育っています。葉はあるので光合成作用はできますが、プラスα的に虫などを捕えます。誘引して捕えた獲物を酵素、細菌などで分解、養分として消化、吸収しているものを食虫植物と称しています。

身近にも食虫植物は見られます。私も10歳の頃最初に栽培したのがモウセンゴケ、イシモチソウ、ムラサキミミカキグサなどの食虫植物やサギソウ、トキソウ、カキラン、キキョウ、ノハナショウブでした。家から歩いて20分ほどの六甲山系の水湿地には興味深い世界が広がり、羽根の幅1cmほどのハッチョウトンボやヒメヒカゲとも会うことができました。そして今、咲くやこの花館の食虫植物展では日本はもとより遠く離れた地域の食虫植物にも会えます。南米はギアナ高地のヘリアンフォラ、メキシコのピングィクラ(ムシトリスミレ類)、カリフォルニアのダーリングトニア、オーストラリアのセファローツス、南アのモウセンゴケの一種(ドロセラ・カーペンシス)、インド北東部のカシ丘陵やインドネシアのネペンテス(ウツボカヅラ)など数十種類の野生の食虫植物がごらんいただけます。  食虫植物の捕虫の様子は一日3回のライブ解説で紹介させていただいてます。植物の真実の姿を見ながら、自由研究などでお過ごしいただけるようにもしております。 なお、ハエトリソウ、ネペンテス、ウサギゴケ、サラセニアなどの販売も行っております。また本文最後には栽培法も紹介しております。

 

  • イシモチソウ

    イシモチソウ(四川省)

  • モウセンゴケ

    モウセンゴケ(西宮市甲山湿原)

  • ムシトリスミレの花

    ムシトリスミレ(アメリカワシントン州オリンピック山塊)

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    ムシトリスミレ(長野県白馬八方尾根、周辺には矮性化したキバナイカリソウなどが)

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    ピングィクラ・アルピナ(アンドラのカサ峠、付近には野生のラッパズイセン、ヘレボルスが)

 

食虫植物栽培法 NHK趣味の園芸より

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