館長の部屋

ハワイアンハイビスカスの故郷はアフリカ?

2018.05.25

  (毛利梅園1798-1851『梅園草木花譜』より扶桑(ブッソウゲ)1609年に島津家久から駿府に献上された)

ハワイの植物展は、咲くやこの花館2F展示室及びハイビスカスワールドで開催中です。展示室ではハワイの環境や気候から始まり、ハワイ、そして世界のハイビスカスや近縁属に至る分類、拡大してアオイ科植物についても触れています。こちらをご覧いただいてからハイビスカスワールドをご覧いただくと、シンプルな美しさを誇る野生種そして数十の変化に富んだ園芸品種のその地理的、歴史的な背景をも思いめぐらしていただけます。

現在世界で愛好されている熱帯系のハイビスカスの園芸種は次のような原種によりできていると考えられます。産地のはっきりしない①ブッソウゲ(H.rosa-sinensis)、インド洋諸島原産の②ヒビスクス・リリフロルス(H.liliflorus)、③ヒビスクス・ゲネビイ(H.genevii)、④フウリンブッソウゲそしてフィジー原産の⑤ストーキー(H.storckii)そしてハワイ原産の⑥ヒビスクス・アーノッテイアヌスなどです。

 

この中で一番重要な①ブッソウゲは②③の自然交配品かも知れないのは咲くやこの花館のアドバイザーで世界的なハイビスカスの研究者だった立花吉茂先生の考察でした。この背景には次のようなことがあります。

*インド洋諸島には②③④などが分布、丈夫で美しい雑種なども見られます。

ハイビスカスを園芸化に導いた野生種たち①

ブッソウゲなどのヒビスクス・ロサシネンシス(Hibiscus rosa-sinensis)は謎に包まれた植物で、1753年にスウェーデンのリンネにより命名されました。

この中で一番重要な①ブッソウゲは②③の自然交配品かも知れないのは立花吉茂先生が現地調査で確認されました。また、次のような事実もあります。

*モーリシャスでは1810年から20年間英国人のCharles Tel Fair によりハイビスカス交配が行われました。

*インド洋諸島は欧州とインドや東南アジアとを結ぶ航路上にあり、ブッソウゲと思われるハイビスカスも積まれ東南アジアに到着した可能性があります。

*東南アジアから沖縄へは航路がありました。ブッソウゲが積載された可能性があります。

*沖縄、ハワイ間は約120年前から日本人の移民の移動があり、ハワイに魅力的なハイビスカスが持ち込まれた可能性があります。

*ハワイでの古い記録によると1902年にW.M.ギフォードによりハワイの自生種を用いて4品種を作出、1909年以降には農業試験場で本格的にハイビスカス育種が始まりました。ブッソウゲも導入され、5年間で1000種もの品種が作出されまし

インド洋諸島原産のヒビスクス・リリフロルス
インド洋諸島原産のヒビスクス・ゲネビー
ザンジバル島原産のフウリンブッソウゲ(種子ができないので雑種説もある)

ハイビスカスを園芸化に導いた野生種たち②

 

要約すると、アフリカのモーリシャスなどの島で自然交配したブッソウゲが1800年代迄に、東南アジア経由か、沖縄に運ばれ、その後沖縄からの移民によりハワイに運び込まれ、現地で品種改良が進み、今やフロリダ、オーストラリア、台湾などでもハワイアン、オールドタイプの名で改良が続いています。

ハワイとハイビスカスについては裕子カンブラさんと5月26日(土)13:30-15:00の咲くや塾で紹介されます。

ワイの植物展開催中(~6月24日)にはハワイの植物、ハワイの手作り雑貨、フードの販売がされる日もあります。ハワイフラと音楽のステージイベント、ハワイフラワーツアー、ハワイアンキルト展示、ティリーフのレイ作りワークショップなど盛沢山です。

詳細はイベント情報をご覧ください。お待ちいたしております。

フィジー原産のヒビスクス・ストーキー
ハワイのヒビスクス・アーノッティアヌス(白の花が美しい)

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