2019.10.08
7月2日から開催していた「虫を食べる植物展」などは9月23日で終了しました。2019年の夏も暑い毎日でしたが、ご来館いただいたみなさま、そして展示、ワークショップなどにご協力いただいた皆さま、有難うございました。期間中に55368人の方々ご利用いただきました。長期にわたる食虫植物展示ということで、夏休みが終わる8月下旬に自然風から美術館風にイメージチェンジをしました。できるだけ手持ちの材料などをみんなで改造、再利用しました。今では経費を抑えた栽培、展示方法が確立してきた喜びを職員一同分かち合えました。また、7月27日~9月23日に開催をした、阿部雄介氏の写真による「生命の楽園ボルネオ」も見事な生物の写真で人気を博しました。咲くや塾でも阿部氏にお話しいただきましたが、ボルネオの自然破壊についての大きな問題も取り上げて貰いました。ワークショップについても池田泰子さん率いる大学生の方々にも加わって貰い、子供さんにボルネオの自然破壊による問題と私たちの生活とのかかわりを学んでいただきました。2019年9月のニューヨークで開催の国連気候行動サミットで、16歳のスウェーデンのグレタ トゥーンベリGreta Thunbergさんのスピーチによる自然破壊などによる地球への影響が報道されましたが、自然林を破壊してプランテーションを行う、ごく一部の人たちが潤い贅沢な生活をしています。そのために残された多くの人たちがあと始末の代償を払い、人類を含む生物を滅ぼしかねない世界に向かっています。批判や中傷もありますが、彼女の訴えが一時的な興味本位で終わらないことを願いたいものです。
食虫植物教室、食虫植物ライブ、自由研究コーナー、その他に学芸員資格取得用研修、大阪市新任教師研修、理科教師研修、淡路景観園芸学校からのインターン研修、大阪市グリーンコーディネーター研修、中学生の職業体験などが次ぎ次ぎと続いています。
9月7日、夏休みをはずした大人向きの食虫植物教室が開催されました。土居寛文さんに兵庫県フラワーセンターから来てもらいました。咲くや塾の講師として「憧れの食虫植物を身近で」のタイトルでお話いただきました。聴講者108人で、部屋からはみ出しそうな人気でした。37年前,私が兵庫県農林水産部農産園芸課で設計をさせて貰った「淡路ファームパーク」の管理を、兵庫県フラワーセンター協会が委託を受けました。開園準備中に、土居さんは大学を卒業して職員としてやってきました。それから2年間一緒に仕事をしてきました。今、このような専門家になり助けて貰えるのは何ものにも代えがたいものです。
9月21~29日には明石公園で「ひょうごまちなみガーデンショー」が開催されましたが、そちらの方も兵庫県園芸・公園協会(前:兵庫県フラワーセンター協会)が運営しています。全兵庫のガーデンコンペがあり、ミニガーデン、寄せ植え、ハンギングバスケットなどの審査に参加しました。もう30年以上行っている審査そして審査品のツアーも行いました。 坂井時忠元兵庫県知事が提唱された兵庫県全県全土公園化構想が40年余を経て実ってきている感があります。
塾や展示の出前に関しては、昨年は奈良県大淀町で種子展示や講演をさせていただきましたが、2019年は河内長野市が運営のくろまろ塾の方で、6月に高山植物の特性のはなし、7月は種子の展示と特性、8月は子供さん向きの食虫植物観察教室を開かせて貰いました。くろまろ塾は頻繁に開催されていますが、毎回100人近くの熱心な聴講者の方々で部屋が埋まり驚かされました。
フニーバオバブなど夜咲き植物の観察会は、8月11,12,13,17,18日の5日間開催しました。11日から5,4,5,5,5輪咲きましたが、11~18日の8日間に合計49輪咲きました。このバオバブはマダガスカルの固有植物で夜19:30頃に咲き始め、20分余りで開ききる動きが感動的です。昨年は7月末に開花、今年は半月遅れで、181人(昨年121人)の方に御覧いただきました。夜咲きのサガリバナも注目の的、バオバブの果実標本の紹介やラムネ菓子のようなバオバブパウダーの試食もお楽しみいただきました。
入館者のみなさまにご迷惑をおかけしています館内外側のロータスガーデンの漏水ですが、底面の漏れは止めましたが、複雑な構造になっており未だ解決に至っていません。熱帯性の水草を館前の大きな池で夏の間お楽しみいただきましたが、寒くなるまでに解決せねばなりません。
咲くやこの花館は指定管理事業者制度に基づき、大阪市の代行として民間団体による管理になっております。2015年に咲くやこの花館を含む鶴見緑地全体を5社の共同体で応募、選考審査の結果2016年4月より大阪市スポーツみどり財団中心に5社で運営することになりました。その大阪市との契約が2020年3月で契約切れになります。今回は20年契約となり、大阪市と学識経験者による指定管理事業申請者への審査が9月10日に開催され、ヒヤリングに加わりましました。10月7日、大阪市は鶴見緑地指定管理事業予定者を発表しました。代表者が大和リース株式会社大阪本店、構成員は私たちの一般財団法人大阪スポーツみどり財団、そして美津濃株式会社、株式会社ウエルネスサプライ、有限会社エルミオーレ、三菱電機ビルテクノサービス株式会社関西支社、大和ライフネクスト株式会社となりました。詳細については大阪市がHP上に発表しています。