館長の部屋

フラワーホールが熱帯に!

2019.04.29

 

 

タイ、インドネシア・・・?

平成から令和へと時代をまたぐ10連休が始まりましたが、咲くやこの花館では熱帯フルーツ展が賑わっています。会場のフラワーホールでは鈴なりのレイシ(ライチ)、マンゴー、ジャボチカバをはじめとした果樹、マンゴスチン、パッションフルーツ、ドリアンなどの果実が展示されています。それだけではありません。パスポートなしでタイかインドネシアの熱帯圏に旅をした雰囲気も味わえます

熱帯フルーツ展示の一部
マンゴー
世界一重い約40kgにもなるパラミツ、実った樹木は熱帯花木室に

気を遣う栽培担当者

日本の温室で熱帯フルーツを育て果実をならす、バナナのように年中どの株かに果実が見られるものもあります。しかし、マンゴーの場合、普通に栽培すれば、夏に収穫となります。熱帯フルーツ展に合わすには花期を早める必要があります。1月に夏に近い高温にして育てています。その頃に咲いた雌花は展示会の時期には果実を大きくします。ただ雄花の開花も同時に必要です。その上うまく受粉もさせなければなりません。マンゴーは通常クロバエ科のオオクロバエやキンバエなど花やゴミ捨て場に集まる昆虫の助けで果実ができます。しかし、1月にはそれも難しく、ミツバチの助けを借ります。養蜂業者から養蜂箱を調達しています。ビニールハウスの二重張りの隙間などで命を落とすミツバチもいて、マンゴーの果実を見る度にミツバチの活躍に感謝したくなります。ミツバチの行動を観察していると、一番の好みは同じビニールハウスで栽培をしているレイシでしょう。お陰さまで鈴なり状態、なかなか見られない風景をお楽しみいただけます。当館で栽培の果物で展示に差し支えない物を不定期にですが、フラワーツアー参加の皆さまに試食いただいてます。

                                                          

マンゴーの受粉はミツバチ頼り
ビニールハウス内の養蜂箱
レイシ(ライチ)やマンゴーのバックヤードから会場への移動

バナナを口にできるしあわせ

ある年の7月、インドネシアのジャワ島にある3019mのパングランゴ山山頂へと地元のチボタス植物園の分類学者や国立公園の係の方と植物調査のために登り始めました。足元にはニューギニアインパチエンス類、ベゴニアなどが登場、熱帯らしい植生が心を躍らせます。そのような景色に点々と加わっているのが、野生のバナナ(ムサ・アクミナタ)でした。喜ぶのは早い!私たちが当たり前に口にしている美味しいバナナではなく、種子だらけです。バナナは繁殖のために存在しており、わずかしかない果肉は、花粉を運搬する役の鳥などへの「お礼」なのです。美味しい、大きいなど素晴らしいクローンの株は5000年ほど前に偶然に生じた三倍体だと言われています。人類は自然界に存在する生き物を利用してきていますが、1000品種近くあるバナナのうち、栽培総数の半数近くを占めるキャベンデシュ系のバナナは、種子増殖ができず、子株などで増殖させている「クローン」の株。同じ良い性質を持っていますが、イコール特定の病気にかかりやすく、根絶やしになる可能性も秘めているのです。今起こっている大きな問題はフザリウムという菌による「新パナマ病」の蔓延と、私たちが食べているバナナには種がない、という点です。多くの果物はクローンで殖やされているので、菌やウイルスの被害に安心はできません。

野生のバナナの生えるインドネシアジャワ島のパングランゴ山山麓
野生のバナナの一種ムサ・ベルティナ(当館9月)
種子のないムサ・キャベンデッシュ

楽しい会場

日3回のフラワーツアー(11,13,15時)のあとには、熱帯フルーツミニガイド(各回45分から)があります。10日間の会期中、東南アジアなどではよく食べられている料理バナナ(プランティン)の試食もございます。カルダバという品種を油で「揚げる、焼く」の二通りでお楽しみいただけます。芋の味になり主食にしている地域もあります。また、タイ、バリなどの舞踊も開催されます。お楽しみは盛り沢山です。詳細はこのHPのイベント情報をご覧ください。

料理バナナ試食
バリの踊りと音楽
タイのタクシー「トゥクトゥク」

「育てる、食べる」の楽しみも

ご自宅で栽培できる熱帯フルーツの販売もあります。ピタンガ、ジャボチカバ、クダモノトケイソウ、ドラゴンフルーツの鉢物です。果物もドリアン、マンゴー、マンゴスチン、パッションフルーツ、料理バナナなどの販売も、数量に限りがありますのでお早めに。タイ、インドネシア、アフリカなどの手作りのグッズも展示販売しております。HPの出店情報をご覧ください。

ピタンガの鉢植などの販売
ドリアンなど熱帯フルーツ販売
タイのグッズなどの販売

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