ヒビスクス・アーノッティアヌス

ヒビスクス・アーノッティアヌスは大輪の美しい白い花を咲かせます。高さは4-6mになります。花は直径約10cm、夏を中心に花を咲かせます。
基本種(Hibiscus arnottianus)はハワイのオアフ島のやや湿った林が故郷です。同じオアフ島には亜種のパナルーエンシス(H.a.ssp.panaluuensis)が自生、葉は硬く、モロカイ島の亜種のインマクラツス(H.a.immaculatus)は丸味のある鋸状の葉を持ちます。何れも絶滅危惧種です。周囲にハイビスカスの別種や園芸品種などがあると、交配をして雑種の別物になるので種子で増殖するには注意を要します。カウアイ島にはヒビスクス・ワイメアエが自生しています。花がやや小さく、花弁が丸みを帯び、かすかな良い香りがあるのが特徴です。ハワイでは種類に関係なく、白いハイビスカスをコキオケオケオと呼びます。ハワイには白い花をつけるアーノッティアヌス以外にも小輪のヒビスクス・コキオやクレイなどが見られますが、育種にはハワイの野生種は殆ど使われていません。
ハワイと言えばハイビスカスのイメージがありますが、実は大半の園芸品種は、ハワイ原産ではなかったのです。アフリカのモーリシャスなどの島で自然交配したブッソウゲが1800年代迄に、東南アジア経由で、沖縄に運ばれ、その後沖縄からの移民の手で120年ほど前にハワイに運び込まれました。現地では品種改良が進み、それがフロリダ、オーストラリア、台湾などに渡り、ハワイアン、オールドタイプの名で栽培や改良が続いています。<詳細は「名誉館長の部屋」2018.05.25にて>
Hibiscus arnottianus ssp.arnottianus and ssp. punaluuensis are
endemic to the island of Oahu and endangered in the Hawaiian Islands.
Hibiscus arnottianus is a shrub or small tree generally 4~6m in height.
It grows in the moist forests and is easy to grow from fresh seed, but it hybridizes easily and the seedlings may differ from the parent plant.